映像翻訳、フルタイムやパートの仕事と兼業できる?
現在フリーで働いている専業翻訳者のほとんどが、他の仕事との「兼業」という状態を経験したことがあるのではないでしょうか。
「通訳翻訳ジャーナル」2017年夏号の収入と働き方についてのアンケートに回答している映像翻訳者は合計54人。
そのうち「専業の映像翻訳者」は、過半数の28人。
残り26人は「兼業」ではありますが、そのうち9人は「翻訳スクール講師との兼業」や「産業翻訳との兼業」であり、翻訳を生業にしているという意味では「専業」に近いのように思います。
さて私はというと、制作会社を辞める半年ぐらい前から、別の会社から翻訳の仕事を受けるようになり「二足のわらじ」状態でした。
しかも当時(十数年前)の制作会社は激務で、終電で帰るのが当たり前という状態だったので、帰宅後のわずかな時間と週末をつぶしての過酷な翻訳作業。
正直つらかったです。。。
ホントに徹夜で作業したあと出勤、ということも少なくなかったです。
そして心身共に疲れ果ててしまったし、フリーとして仕事をもらえる手ごたえがあったため、退職を決めました。
ただ、当時の新人はDVDの仕事がメインだったため、まだフルタイムとの兼業が可能だったのかなと思います。
今では新人に回ってくるのはネット配信の短納期の仕事が中心になってくると思うので、当時よりずっと兼業が難しくなっているかもしれません。
急な仕事が入ってくると、パートの仕事さえ休まざるを得なくなってしまうかも。
とにかく短納期の流れで、兼業翻訳者は少なくなっている傾向があると思います。
ただ新人の場合、暇な時はホンットに暇なんですよね。
以前も記事にしましたが、私は派遣の単発で校正の仕事をしていました。
夜遅くまで働ける方にはお薦めです(原稿の最終チェックなので、夕方から夜辺りが忙しい)。
ちなみに私は、妊娠して校正の仕事はやめて、それからずっと10年ほど専業ですね。
下の子がもう少し大きくなったら、5年ほど前に取得した保育士資格を生かして、短時間のパートにでも出られたらいいななんて思っています。
さて、「兼業は可能か」ということについてまとめますと、
・フルタイムはかなり厳しい
過酷な生活になると思うので、長期の維持は難しい
最終的にはどちらかを選ぶことになりそう
・パートは可能ではある
ただし休みが取りやすい融通の利く職場、自宅から近い職場、短時間のシフトにするなど配慮が必要
という感じになるかと思います。
ホントに短納期の問題があって悩ましいのですが、私自身も理想の働き方を模索していきたいと思います。