映像翻訳者に必須の5つ道具とは?
映像翻訳は、必要最低限の道具とアタマさえあればできる仕事です。
とはいえ、他分野の翻訳では使わないような特殊な道具が必要なので、詳しく取り上げたいと思います。
1、パソコン
言わずもがな、パソコンがないと一切の仕事はできません。
ただ映像翻訳の場合、どんなパソコンでもいいわけではありません。
このあと取り上げますが、カンバス社のG1を再生する必要がありますので、CPUはIntelのCore i5以上が推奨されています。
あとはG1と相性のよくないソフトも多くありますので、カンバス社のサイトで確認しておくといいでしょう。
私はDELLのノートPCを愛用していますが、DELLには余計なソフトが入っていませんので、相性はいいようです。しかし、サブで買ったDELLのCore i3の端末は、G1がよく落ちてしまいます。やはりメーカーよりもCPUを優先したほうがいいと思います。
2、SST G1シリーズ
以前の記事でも取り上げましたが、字幕翻訳者には字幕制作ソフトのG1が必須アイテムです。
現在、G1シリーズにはNet、Pro、Liteが展開されています。
私は初代G1を購入したのですが、当時30万円以上したのを覚えています。
かなり高額ではありましたが今も現役で活躍していますので、買って損はなかったと思っています。
ただこの初代G1はWindows 10での動作が保証されていません。。。。
現在私はWindows 7を使っていますが、このPCが昇天してしまったら、また高額なG1を購入しなければいけないかもしれません。恐ろしい。。。
私は制作会社に勤務していたので、SSTやG1を毎日扱っていました。そのような機会がない方には、いきなりG1を導入するのは勇気の要ることだと思いますので、カンバス社の無料体験レッスンを受けることをお勧めします。
また、G1を使ったスポッティングのレッスンを受けられる翻訳学校や翻訳会社も多くあります。
3、ヘッドホン or イヤホン
スポッティングを取るために、ヘッドホンやイヤホンが必要になります。
まともに音が拾えれば問題ありませんので、それほど高額なものでなくても大丈夫です。
制作会社時代はソニーの密閉型ヘッドホンを使っていました。
独立してからは、
audio-technicaの開放型、
ビクターの密閉型、
を使っています。
ヘッドホンのメリットは音質がいいことですが、デメリットはせっかくセットした髪がぼっさぼさになってしまうことです。制作会社時代は、仕事のあとに用事がある時は気を使いました。。。
また、私はPC使用時に眼鏡をかけますので、密閉型だと結構頭が痛くなりますので、眼鏡の方には開放型をお薦めします。
audio-technicaの開放型は今もサブとして所有しています。
しかしカナル型イヤホンに乗り換えた理由は、片方の耳だけに着けられるということからです。
最近では、子供の相手をしながら作業しなければいけないことも出てきました。一応片方の耳は空けておいて、子供と会話したりすることもあります。
ちなみに私は元々左利きなので、左耳で聞いてしまう傾向があったのですが、右耳のほうが判断力が高いとのことなので、片方しかイヤホンを着けない時は、右耳を使うことにしました。
4、オンライン辞書、電子辞書
辞書については奥が深いので、またいつか詳しく取り上げたいと思います。
必要最低限欲しい辞書は、広辞苑、英和、英英、類語辞典ですね。
また立ち会いや試写のために、持ち運べる電子辞書も1台あった方が安心です。
私の電子辞書は、すでに業界から撤退したセイコー・インスツル製です。
どんどんメーカーが電子辞書から撤退してきているので、今のうちにもう1台買っておこうか検討中です。
今買うなら、カシオのプロフェッショナルモデルですね。
5、表記辞典
字幕制作に欠かせないのが表記辞典。
字幕翻訳者が持っておくべき辞典は以下の3冊です。
朝日新聞の用語の手引き
NHK漢字表記辞典
用字用語ブック(時事通信社)
どの辞典を参照するかはクライアントが指定しますが、お任せの場合は「朝日」を使うことが多いですね。
以上が5つ道具です。
それほど多くのものは必要ありませんし、最初に揃えてしまえば長年使えるものばかりです。
また仕事道具を購入した時は、必ずレシートを取っておいて経費に計上してくださいね!
<番外編>
・滋養強壮剤
・栄養ドリンク
・目薬
睡眠時間を削っての作業のお供は、滋養強壮剤と栄養ドリンク!
目を酷使するので目薬も手放せません。