感動する力
「アメリア」3月号に掲載されている文芸翻訳家・原田勝さんのコラムを拝読しました。
内容はリーディングに関することなのですが、
「原書を読んで感動する力」
が翻訳者にとって大切な能力であると書かれていて、とても共感しました。
原書を読んで泣ける人は、当該外国語の知識はさることながら、物語の流れとか登場人物の気持ちとか、情景描写の妙とか、そういうものを感じとることができる(略)
映像作品でも同じことが言えると思います。
語学力も大事ですが、作品自体を理解することが大前提。
映像翻訳者あるあるだと思いますが、初見でスポッティングを取る時、
あまりに作品に入り込んでスポを取り忘れている時があります(笑)。
やはり感動ものやハラハラ系の作品が多いですね。
また、ボロ泣きしすぎて画面が歪み、うまくスポが取れない時もあります(笑)。
ついでにチェック作業の時に見てまたボロ泣きしてしまうという。。。
しかし仕事で感動できるのも、出版翻訳や映像翻訳の醍醐味ではないでしょうか。
一方、あまり感情移入しすぎてしまうと、妙に奇をてらった訳とかをつけたくなってしまうので注意です。
独立してすぐの頃は、クドい詩的な訳などつけてよく直されました(恥ずかしい~!)。
書籍なら味わい深い文章もいいですが、字幕は基本的にパッと見で理解できるのが一番なのですよね。。。
原田勝さんのコラムの話に戻ります。
この文を読んでいるあなたは、原書を読んで心が震えたり、じんわり暖かくなったり、背筋が冷たくなったり、そういう経験はあるでしょうか。
「そういう経験」のない人は翻訳には取り組まないほうがいい、とのことでした。
映像翻訳学習者の皆さまにも読んでいただきたいと思い、こちらのコラムをご紹介しました。
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