「ご存じ」?「ご存知」? 翻訳者やライター必見、NHK放送文化研究所「ことばの研究」
言葉を扱う仕事なので、毎日いろいろな言葉をグーグル検索しています。
私のPCは、「結婚」と入力しようとしても最初に「血痕」と出てきますし、
「痛い」より先に「遺体」が出てきてしまって(刑事ドラマなどでよく使う)、
かなり怪しい仕様になっています。
先日、「屈辱」と「雪辱」について検索していて、
面白いサイトを見つけました。
映像翻訳者にとっておなじみの「NHK漢字表記辞典」を編集している
NHK放送文化研究所の「ことばの研究」です。
私が調べていた「屈辱」「雪辱」については、
「放送現場の疑問・視聴者の疑問」のQ&Aコーナーに答えがありました。
先日、北京オリンピックへの出場が決まった選手について「○○選手には北京で雪辱を晴らしてほしい」という言い方を耳にしました。「雪辱を晴らす」は誤った表現ではないでしょうか。
「雪辱を晴らす」は、「雪辱を果たす」と「屈辱を晴らす」の混用と思われます。このような場合には「雪辱を果たしてほしい」などと言うべきです。
その他にも、
「ご存じ」?「ご存知」?どちらを使うべきか。
という疑問に対しては、以下のようにありました。
「じ」は、動詞「存ずる」の活用語尾で、「知」の意味はありません。
「ご存知」(あるいは「御存知」)と書かれることがありますが、
「存知」の「知」は当て字です。
表記辞典で「ご存じ」だということは知っていましたが、
「知」が当て字とは知りませんでした~!
「中年」は何歳から何歳まで?
「数日」は何日ぐらい?
とか、「それ私も気になってた~!」という疑問がたくさん!!
「数~」に関しては、私も感覚的に「2~3」と思って使っていたのですが、
「5~6」まで入ることを校正さんに指摘され
「えっ、そうなの!?」と思ったことがありました。
このような、ことばに関する小さな疑問に対して解説者の方々が真面目に、
でも軽妙に回答されていて、さすが言葉のプロだな~と感心させられます。
特に映像翻訳者は、時代とともに変化する話し言葉に
敏感でなければいけないので、このようなサイトは
大変ありがたい存在ですね。
ご興味のある方は、ぜひ勉強やお仕事の合間にでも
覗いてみてくださいね。