字幕制作システムとセキュリティの問題
カンバス社のG1シリーズは、いまだに旧SSTG1を使っているミフミ。
乗り換えを考えたこともありましたが、Win 10で問題なく使えているので、
結局そのまま現状維持しています。
迷ったけどNetSSTG1導入に至らなかった理由は2つ。
先日お会いしたベテラン翻訳者さんが、
「私はまだ旧SSTG1使うよ!」と
おっしゃっていたこと(笑)。
彼女はNetSSTG1も所有しているのですが、チケットを買うのがもったいないとのことで今は旧SSTG1を使用中。
さらに吹替もやられる方で常に字幕ソフトを使って仕事しているわけではないので、
確かにチケット代がもったいないと思われる気持ちも分かりました。
彼女の話を聞いて、まだまだ堂々と旧シリーズを使っていこうと思えました(笑)。
30ウン万円もしたソフトだしね~。
そして2つ目の理由は、前にもちょっと書きましたが
字幕制作システムがクラウド形式に移行していくんじゃないかと思っていること。
私は今までに、2社のクラウドシステムを使ったことがあります。
G1に慣れている身としては最初は戸惑いますが、慣れれば何てことはないです。
むしろG1のように、PC環境に左右されたり、バージョンによって機能が違ったりとかもありませんから、翻訳者側も気が楽。
翻訳者にとってのメリットは、
・ソフト購入の必要がないこと
・スポッティングの手間が省ける
この2点が大きいですね。
私は最初、制作サイドにとってはデータの受け渡しややり取りが効率化できることが
大きなメリットなのかと思っていたのですが、
最も大きいのはセキュリティの問題です。
私がこの世界に入った15年ほど前はYouTubeも普及していなかったので、
大作映画以外はセキュリティ対策などもさほど取られていませんでした。
翻訳者が見る素材(映像)もごく普通のクリーンなものでしたが、
それからだんだんとセキュリティ対策のため、白黒になったり、
映像のど真ん中にロゴがついたり、バッテンがついたり、
とにかくまともに見られない映像が多くなりました(そういう状態で作業するので、正直困ります。。。)
要は、翻訳者などの外部作業者によって映像がネット上にアップロードされたり、
作業者のPCがハッキングされて流出するのを防ぎたいのですよね。
クラウドなら、映像をダウンロードされないように設定可能なので、
クライアントにとってこれ以上安全なシステムはないってことでしょう。
実際、G1を使うのに映像のダウンロードが不可という案件も
受けたことがあります(ちょっと厄介でした)。
もしかするとカンバス社もクラウドシステムを開発中かもしれませんね。
そうなったら、使用料を負担するのは制作者側で、きっと翻訳者には負担はないんじゃないかな?
これはあくまで私なりの予想ですが、今後そうなっていったらと思っております。