字幕制作ソフトを巡る訴訟やら何やら
今や字幕制作に欠かせないソフトであり、字幕翻訳者の相棒的存在のSSTG1。
そのソフトを販売しているカンバス社より、
「訴訟の提起に関するお知らせ」
というメールが届いたのが2013年7月でした。
なぜ年月まで明記できるかというと、タイトルに驚いてメールボックスに残していたからです(笑)。
ちなみに訴えの内容は、以下のとおり。
本件訴えは,株式会社フェイスが,当社の製品であるSSTG1を複製及び改変して,
字幕制作ソフトウェアBabelを製造及び販売したとして,株式会社フェイスに対し,
販売差止及び損害賠償を求めるものです。
私が制作会社に勤務し、その後独立した頃はバベルなんてものはなくSST一択だったのですが(ビデオトロンという絶滅危惧種はありましたが笑)、
何年か前にフェイス社のバベルというものが発売されたんですよね。
で、恐らく発売から間もなく、カンバス社から訴訟を起こされたという流れだと思います。
何か判決が出るたび、このような仰々しいメールが送られてくるのですよね~。
送られてくるたび、架空請求の「訴訟詐欺」か何かかと思ってぎょっとします(笑)。
で、昨年11月には、
「不正競争防止法違反に基づく差止請求訴訟(勝訴判決)に関するお知らせ」
というメールが届きました。
これによって、バベルの販売・使用も差し止めになったようですね。
両社からメールが届いていたという通訳者兼翻訳者さんの記事が、とっても参考になりました。ありがとうございます!
記事で紹介されていた、こちらのサイト↓には、訴訟の詳細が端的に書かれていました。
k-houmu-sensi2005.hatenablog.com
私も完全に理解できていないのですが、要はカンバス社の元社員が
フェイス社で開発を担当したと言うことでしょうかね。
こちらの記事にも、フェイス社の代表取締役が「前職も字幕業界で役員」と
言っていますね。
つまり単なる「社員」ではなく役員級の人がカンバス社から出ていってフェイス社に移ったということかな?
修羅場を想像できますよね。
要は、内輪のもめ事です。
当人たちにとっては死活問題でしょうが、
我々にとっては「知らんわ!」って話。
そしてもう決着がついたと思っていたのですが、フェイス社は控訴しているようなので、まだ争いは続くのでしょうか。。。
バベルはSSTより安価だったようですが、購入者にとってはたまったもんじゃありませんね。
そして私はSSTユーザーですが、すでに保証が切れているので
いつまで使えるか冷や冷やものです。
そんな昨今、ご存じの方もいるかと思いますが、字幕制作ソフトを自社で開発した制作会社も登場しました!
今後、このようにSSTを使わずとも納品できる会社が増えてくるかもしれませんね。
というか、増えてくれることを期待しています。
やはりSSTG1は買い切りのものでなくNetを選んだ方がいいですね!
↓過去にこのような記事も書きましたので、ご参照ください。