カンバス社のSSTG1シリーズ、フリーランス映像翻訳者が買うならどれがいい?
字幕翻訳者にとって欠かせない字幕制作ソフトがSSTG1です。
私が日本語版制作会社に入社した当時は、SSTでmdbデータによる字幕制作を行っていました。
その後、SSTがG1へと大幅にアップグレード。
ちょうどその頃、私もフリーランス翻訳者として独立することになりました。
- 10年以上前に買ったSSTG1
- SSTG1はWindows 10での動作が保証されていない
- G1シリーズ、現在購入できるのは4種類
- 今買うなら、NetかLite 2の二択
- 気になるお値段は・・・
- まとめ
10年以上前に買ったSSTG1
当時は「SSTG1」というものしかなく、値段も35万円近くするべらぼうに高い代物でした。
高額な買い物はかなり勇気が要りますが、SSTは制作会社で使い慣れているソフトでしたし、新人がフリーランスとしてやっていくにはSST所有が必須なのは分かっていたので、自分への投資と思って購入しました。
現在もこのSSTG1を使って仕事をしていますので、あの時思い切って購入してよかったなと思っています。
SSTG1はWindows 10での動作が保証されていない
半永久的に使えると思って購入したSSTG1ですが、カンバス社によるとWindows 10での動作が保証されていないのです。。。
聞いたところによると、Win 10にバージョンアップしても問題なく使えているという方と、全く使えなかったという方と、2通りあるようです。
PCの環境やG1のバージョンによって異なると思われますが、SSTG1自体がサポート対象外となってしまっているため、カンバス社に対応を求めることもできません。
私は現在、Win 7を使っているので問題がないのですが、PCの買い替えと共に乗り換えをする必要が出てくるかもしれません。
こちらの記事にも同じことを書き込みました。
G1シリーズ、現在購入できるのは4種類
私が購入した当時は「SSTG1」の一択でしたが、今では以下の製品があります。
SSTG1 Pro
Net SSTG1
SSTG1 Lite
SSTG1 Lite 2
この4種類。
カンバス社の機能比較のサイトがあります。
字幕制作ソフト SSTG1シリーズ機能比較 | 株式会社 カンバス CANVASs Co.,Ltd.
まず、Proは企業向けだと思います。
お値段30万円(税抜)。私がSSTG1を買った時より安いんですけどね!!
ラインナップの中では、最も高額。
そしてNetは、カンバス社の主力製品でしょう。
SSTG1のように買い切りにすると、継続的な売り上げにつながらないことに気づいて開発した製品(と思われます)。
初期費用+利用チケットが必要になります。
LiteはSSTG1の流れを引き継いだ製品で、買い切り。
またLite 2は、保守費用が必要。
つまりNetとLiteの間に位置するような製品と言えるでしょう。
今買うなら、NetかLite 2の二択
NetとLiteが発売された当初、私ならLiteを買うなと思いました。
G1発売当初はアップデートしてもバグが多くて、無償アップデートに魅力を感じなかったし、やはり「買い切り」のほうが何かと安心かと。
しかし、先に挙げたように
「SSTG1はWindows 10での動作が保証されない」
というような事態が起きると問題です。
Windowsのバージョンアップと共に、Liteも使えなくなる日が来るかもしれない。
そう思うと、LiteよりはLite 2のほうが安心かな。。。
とはいっても、私も現在サポート対象外のSSTG1を使えているわけですから、Liteも長年使える可能性は大いにありますけどね。
気になるお値段は・・・
◆すべて税抜価格です。
<Net SSTG1>
初期費用59,800円(60日チケット付き)
※SSTG1からの乗り換えは39,800円
年間保守費用(365日利用チケット)35,760円
※SSTG1からの乗り換えは23,760円
アップデート随時
<SSTG1 Lite>
初期費用198,000円
アップデートなし
<SSTG1 Lite 2>
初期費用198,000円
※SSTG1からの乗り換えは119,800円
年間保守費用(365日利用チケット)19,800円
アップデート年1回
【追記】SSTG1からの乗り換え価格が改訂されました
初期費用は圧倒的にNetが安い。
Lite 2は保守費用を毎年払うことを考えると、買い切りとは言えない。
初期費用が高額なLite 2のメリットって何なんだろう。。。
まとめ
SSTG1を始めとする買い切り製品は、消える運命にあると言えるでしょう。
Lite 2は、Liteユーザー向けのフォローのためにできたものだと思いますが、新規・乗り換えでの購入だと初期費用が高すぎて全く魅力を感じません。
ラインナップが増えすぎて分かりづらいのですが、要はカンバス社が個人の翻訳者に売り込みたいのはNetでしょう。
もうNetに一本化してくれたほうが分かりやすいんですけどね。
もう少し私はSSTG1で粘りたいところですが、その時が来たらやはりNetに乗り換えたいなと思っています。