フリーランス映像翻訳者の孤独LIFE

映像翻訳者になって早10年。仕事、育児、お金、孤独な引きこもり生活のいろいろ。

感覚統合のつまずき 息子、娘、ついでに私自身に思い当たること

バランス感覚の悪い人のイラスト(棒人間)

先日、息子のお迎えの際に保育士から「Iちゃん(息子)についてお話があるので、後日時間を取って面談できませんか」と言われました。

 「何かやらかしたのかな~」とドキドキしながら面談に臨むと、園嘱託の作業療法士から

「感覚統合のつまずき」

を指摘されたと言われました。

 

 

感覚統合とは?

 

 

私は4年前に試験を受けて保育士資格を取得したので、子供の発達についてまあまあ知識はあると思っていましたが、「感覚統合」は初耳でした。

 

その後、

木村順著「育てにくい子にはわけがある 感覚統合が教えてくれたもの」

キャロル・ストック・クラノウィッツ著「でこぼこした発達の子どもたち」

を読んで、「感覚統合」についてある程度理解を深めたので、書籍を引用しながらご紹介したいと思います。

 

「感覚統合」について、両書では以下のように書かれています。

 感覚統合障害とは、体のさまざまな感覚から受け取る情報をうまく使うことができないために、日常生活の出来事に対して、スムーズに対応できない障害のことです。

「でこぼこした発達の子どもたち」

 

「感覚統合」のつまずきとは、つまり「触覚・固有覚・平衡感覚」のネットワークの発達が混乱している=交通整理できていない状態である~

「育てにくい子にはわけがある 感覚統合が教えてくれたもの」

 

まあ簡単に言うと、ちょっとグレーゾーンな子のことです。

感覚とは?

「でこぼこした発達の子どもたち」には感覚の種類についても紹介されています。

 

<体の外で起きる情報を受け取る感覚>

・触覚

・嗅覚と味覚

・視覚と聴覚

<体の外で起きる情報を受け取る感覚>

・内臓感覚(内臓が感じる感覚についての情報)

・前庭感覚(平衡感覚)

・固有感覚(体の動きについての情報)

 

これらの感覚情報が混乱すると、

感覚が非常に敏感、

感覚が非常に鈍感、

感覚の刺激を非常に求める

という問題が現れるそうです。

 

感覚の中でも、「触覚、前庭感覚、固有感覚」の3つが発達において重要な感覚と言われます。

 

感覚統合につまずきがあると・・・?

こちらのサイトに分かりやすく書いてあるので参考になります。

 

感覚統合療法|リハビリテーション科|診療科・部門のご紹介|奈良県総合リハビリテーションセンター

 

代表的な例としては、

・落ち着きがない

・感覚へのこだわりが強い

・不器用、運動が苦手

・不安が強い

・言葉の遅れ

 

娘について当てはまること

今回、息子のことを指摘されたわけですが、2冊の本を読んで娘に当てはまることが多すぎて、「そういうことだったのか!」と思わず納得してしまいました。

 

実は娘の時も、当時の担任の保育士に

「先生の話を聞いていない」

「2つの指示を出しても1つのことしかできない」

「箸がうまく持てない」

ことを指摘されました。

 

そして小学校に入ってからも、何度親が注意しても生活面で同じような傾向が続いています。

 

木村氏のチェックリストでいうと、

・落ち着きがない

・だらだらしている

・箸が上手に使えない

・打ち上げ花火やスターターのピストル音でビクッとする、耳ふさぎをする

・何でも口に入れてしまう

・指しゃぶりや爪噛みが続く

・自分のほうから一方的にしゃべるが、こちらの話を聞こうとしない

が当てはまります。

ただ彼女の場合、運動能力は高いのでそこは当てはまらないんですけどね。

息子について当てはまること

園の作業療法士から指摘されたことは「姿勢」と「言葉の遅れ」です。

確かに姿勢はグニャッとしていますが、言葉の遅れはそれほど気にしていませんでした。

 

木村氏のチェックリストから当てはまることは、

・落ち着きがない

・高いところに登ることが好き

・箸が上手に使えない

・筆圧が弱い

・からだがグニャグニャしていて、姿勢がシャキッとしない

・打ち上げ花火やスターターのピストル音でビクッとする、耳ふさぎをする

・理解力はあるはずなのに、発語がたどたどしく幼稚

 

音読や運筆については、まだ何とも言えないので含めていませんが、成長するに従ってはっきりすることも出てくるでしょう。

 

私について当てはまること

さて、感覚統合のつまずきについて考えていくうち、自分の幼少時代を思い出してしまいました。

娘が指摘されたように、私も「人の話を聞かない」子でした。

その上、不器用でよく頭をぶつけたりすることもあったし、運動も極度に苦手。

 

ただある時から「これではマズい」と思い立って、先生の指示などを聞いていなかった時は他の子のマネをしてやってみたり、要領よくやっていけるようになったのを覚えています。

 

私にも、少なからずこの感覚統合障害というものがあった(ある?)のかもしれません。

 

子供に期待しすぎない

今まで、特に娘について

「もう3年生なのに、なんで箸(鉛筆)もうまく持てないの?」

「なんで蝶結びもできないの?」

「なんでお米も研げないの?」(ゴソッと米を流してしまいます笑。これは完全に固有感覚の問題)

と思ったり(時には言ったり)することもあったのですが、

 感覚統合について知って、目から鱗が落ちた気分でした。

 

「なんでできないの?」

と言われたって、「やりたくてもできない」のですよね。

サポートが必要なのです。

 

まとめ

 

息子については、保育園を通じて11月に保健センターの作業療法士さんの予約を取っていますが、まだまだ先すぎる~!

それまでに何かできることがないのか、私も勉強中です。

 

娘については、今のところ楽しく学校生活を送っているようだし担任から何か指摘されるということもないので、とにかく親がサポートできることはしていかないとな、と思っています。

少なくとも「なんでできないの!?」という考えは捨てて、

「できないものは仕方ない」「いずれできるさ」と、どうサポートしていくべきか考えながら気長に見守っていくつもりです(笑)。

 

育てにくい子にはわけがある―感覚統合が教えてくれたもの (子育てと健康シリーズ)

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