映像翻訳者が電子辞書を持っておくべき5つの理由
以前から電子辞書を買い替えたいと書き込んでいたのですが、ついに先代のセイコー・インスツル製電子辞書がお亡くなりになりました。。。
縮小する電子辞書業界
愛用していた辞書のメインは、広辞苑、リーダーズ・リーダーズプラス、コウビルド英英と、翻訳者にとってはそこそこ十分なコンテンツ。
私のお気に入りランダムハウスは、CD-ROM版を持っていますしね。
そもそも私がこの辞書を購入した当時は、ランダムハウスが入っている電子辞書というもの自体がなかったのです。
やっとリーダーズプラスが出てきたくらいでした。
過去2台セイコー・インスツル製を使っていて、また買い替えるなら絶対セイコーだと思っていましたが、2015年に電子辞書事業から撤退。
セイコーはキーボードがすばらしかったし、PCと接続可能なPASORAMAも独自の機能で、抜きんでた性能を誇っていました。
ところが、今やプロの翻訳者が使える電子辞書を扱っているのは、カシオ一択となってしまいました。
やはり電子辞書衰退の最大の要因は、スマートフォンの普及でしょう。
インターネットで、英語ならアルクのウェブサイトの英辞郎、weblio、国語ならデジタル大辞泉などを手軽に無料で閲覧することができます。
また、Kindleを辞書代わりに使うということも可能ではあるようです。
映像翻訳者が電子辞書を持っておくべき理由
このたび先代の電子辞書が永眠したことで、少しの間電子辞書なしで仕事をしていましたが、何となく落ち着かない。
いや、なくてもどうにかなるといえばなるのですが、どうにも心もとないと感じる理由を考えてみました。
映像翻訳者にとって、今や「必須とまでは言えない」が電子辞書を持っておくべき理由を挙げてみます。
1、オフラインで使える
これは映像翻訳者にとって最大のメリット。
劇場や試写室など、通信機能抑止装置が設置されていてインターネットが使えない場所がたまにあります。
このような場所で立ち会い作業をする時には、電子辞書が必須となります。
2、CD-ROM版でソフトをそろえるよりもずっと安い
ロゴヴィスタから広辞苑、リーダーズなどCD-ROM版が出ていますが、これらのソフトを1つ1つそろえていると膨大な費用が掛かります。
それを考えると、電子辞書はとってもお得!
3、串刺し検索ができる
「串刺し検索」とは、1つの単語を複数の辞書で一度に調べることです。
実務翻訳者さんなら串刺し検索ソフトの使用が当たり前だと思いますが、広く浅く情報を集めたい映像翻訳者にとっては、電子辞書で串刺し検索ができれば十分ではないかなと思っています。
4、出典を求められた時、堂々と回答できる
やはり「英辞郎で調べました」よりは、
「リーダーズで調べました」のほうが、クライアントも安心すると思います。
クライアントによっては、「Wikipediaはあまり参照しないように」ということもありますね。
申し送りにWikipediaのリンクを入れるのは問題ないと思いますが、やはり「ブリタニカ国際大百科事典」などちゃんとした百科事典でウラを取ることは大事だと思います。
5、辞書専用で使える
出先などでスマホを辞書代わりに使うと、辞書として使っている間は通話機能や検索が利用できなくなってしまいます。
やはり辞書専用の1台があるということは大きな強みだと思います。
結局、電子辞書を買い替えた
結論から申しますと、結局新たに電子辞書を1台購入しました。
長くなりましたので、新しい電子辞書についてはまた改めて記事にしたいと思います。