映画祭のボランティア翻訳で字幕・吹替の実績をつくれ!
秋といえば、東京国際映画祭はじめ映画祭の開催が多くなる季節ですね。
招待作品を別にすれば、映画祭に出品されるインディペンデント映画の多くはボランティアが日本語字幕をつけています。
(日本映画への英語字幕も同様。)
私も新人の頃に、映画祭の出品作の字幕を手がけたことがあります。
作品自体も秀作でしたし、渋谷のシネマ・アンジェリカ(現在休館中)で上映されたことが、今でもいい思い出です。
ボランティア翻訳は当然無償なわけで、実績のない翻訳者のタマゴや新人翻訳者にも回ってきやすい仕事と言えます。
実際に、映画祭のボランティア翻訳の仕事を獲得する方法を挙げてみたいと思います。
手っ取り早いのは映画祭の取引先経由
映画祭によっては、翻訳者の公募はせず翻訳学校や翻訳会社に一任している場合もあります。
有名なのは、
キネコ国際映画祭 ⇒ Amelia(アメリア。フェローアカデミーが母体)
ショートショート フィルムフェスティバル & アジア ⇒ 映像翻訳アカデミー
あたりですね。
特に映像翻訳アカデミーでは、国連UNHCR難民映画祭、レインボー・リール東京~東京国際レズビアン & ゲイ映画祭~など数多くの映画祭に協力しているようです。
ただしアメリアの場合はアメリア会員でなければ応募ができませんし、映像翻訳アカデミーの場合は基本的に修了生に仕事を回しているようです。
翻訳者を公募している映画祭も
映画祭のサイトを地道に見ていると、翻訳者を公募していることも少なくないです。
私が調べた限りでも、以下のような映画祭が翻訳者を公募していた(している)ようです。
ゆうばり国際ファンタスティック映画際
京都国際学生映画祭
世界自然・野生生物映像祭
この他にも、探してみるといろいろあると思います。
※2018年6月22日追記
アメリアにて「なら国際映画祭」のボランティア字幕翻訳者の求人が出ていました。
アメリア会員の方はお見逃しなく!
映画祭のボランティア翻訳の醍醐味
ボランティア翻訳は何の報酬ももらえませんが、翻訳者名のクレジットを入れてもらえたり、映画祭やレセプションに招待してもらえたりするという特典があります。
何よりも、大きなスクリーンに自分の翻訳した字幕が流れるというのは感慨深いものがありますよね。
冒頭に私の翻訳ボランティア体験を書きましたが、翻訳会社や制作会社からの仕事として映画祭の字幕翻訳・制作を手がけたこともあります。
東京国際映画祭の字幕制作ではテンションが上がりまくりました!
映画祭のボランティア翻訳そのものから、他の仕事に発展するというのはあまりないかもしれませんが、実績として残りますので大きなアピールポイントになると思います。
実績の欲しい映像翻訳学習者や新人翻訳者は、ぜひ映画祭のボランティア翻訳にチャレンジしてみるといいと思います。