日本語版制作業界の世界は結構狭い 映像翻訳者にとってはチャンス or ピンチ!?
動画配信サービスの拡大で、活況を呈している日本語版制作業界。
ところがこの業界、広そうに見えて結構狭いものなんです。
離職率は割と高い
以前、翻訳者あるあるとして「担当者が代わると疎遠になりがち」ということを書いたのですが、制作会社・翻訳会社共に数年で辞めていかれる方は多いです。
役職のある方を別にすれば、私の新人時代(10年以上前)からずーっと同じ会社にいる人は、数えるぐらいしかいないですね。
経験者として、かつ仕事相手である翻訳者として、退職理由を分析してみると。。。
1、フリーの翻訳者になる
2、別の業界に転職
3、別の業務に異動
4、別の制作会社に転職
3の場合は退職ではないですが、担当者が代わるという観点で入れてみました。
ディレクターは女性が多いので、結婚・出産などを経て激務のディレクション業務からデスク業務に移行する方も少なくないです。(デスクも十分大変ですけどね。。。)
1は私のように、元々翻訳者志望だった人の場合です。
ちなみに、入社時に「翻訳者志望です」と言うのは厳禁です。
「腰掛けで入りました」と言っているのと同じですからね(笑)。
いつの間に!? 社名だけ変わっていた担当者
4のパターン、この業界は意外と多いです。
他の業界もそうでしょうが、ヘッドハンティングがあるのだと思います。
退社する時には「××社に転職します」とはさすがに誰も言いませんが、
後日「実は××社に入社したので、またご縁があれば…」
という形で連絡をもらうこともあります。
また、退社したことも知らなかったディレクターから久々に連絡をもらったら、
転職して会社名が変わっていたなんてこともあります。
翻訳者としては、担当者が変わらないまま取引先を増やせますし、ある意味チャンスと言えるかもしれませんね。
狭い業界だから、冷や汗もののことも
私は独立して間もない頃は、翻訳と共にディレクションの仕事も多く請けていました。
現場に出た時に取引先の方から、
「ミフミさん、○○社(勤務していた会社)では大変だったみたいだね~」
と言われたんです。
思い当たる節はありますが、極力突っ込まれたくないので、
「ええ、まあ…」
と何とか話題を変更。。。
どこまで知ってるのかしら!?
とかなり冷や汗ものでした。
制作会社同士である程度ヨコのつながりがあるようですので、あまり広まってほしくないことも広まる可能性があるということを痛感しました。
「狭い業界」というのは、自分の名前を売るという意味ではチャンスでもありますが、もし悪評が広まるようなことをしでかせば、一転してピンチに陥る可能性があるということです。。
くれぐれも悪評を広めないよう気をつけたいものですね!