フリーランス映像翻訳者の孤独LIFE

映像翻訳者になって早10年。仕事、育児、お金、孤独な引きこもり生活のいろいろ。

2年ほど前、落ち込んだ時の話

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2年ほど前、仕事で落ち込んでいると記事に書きました。

身バレしたくないので詳細を記述するのは控えましたが、

もう2年も経つしいいかな? と思い振り返ってみたいと思います。

(ただうろ覚えの部分もあるかもしれません。。。)

 

フリーランスになって十数年経ちますが、1年目の未払い事件(!)以来は

特にトラブルなくやってきたミフミ。

 

www.mifumis.work

 

 

ところがくだんの2年前、

「信用に関わるので二度としないでください」

とまでクライアントX社に言われてしまう出来事がありました。。。

 

その頃、受注する案件がキャンセルになることが続いていました。

当時も「A」というドラマシリーズの作業を始めて2話目に取りかかるところでしたが、

突然X社から「作業を中止してください!」との電話。

その瞬間から手持ちがなくなり、すっかり暇になってしまいました。

 

2~3日後、同じX社の別の担当者から電話があり、

「代わりに映像特典の案件をやりませんか」と。

そりゃ暇な身分ですし、同じクライアントの仕事なので融通が利くかなと思い二つ返事でOK。

これが全ての元凶でした(苦笑)。

受注したのは「B」というドラマシリーズの映像特典。

ふたを開けてみると、もうずっと喋り続けている稀にみる字幕の多さ。

しかも「B」は見たこともない作品で20話以上もあります!

とても全部見る時間がない。

見てないドラマの特典を訳すってのは、なかなかハードなものです。。。

 

そんな時、「A」の字幕制作再開が決定。

さらに私が担当しているドラマシリーズ「C」の新シリーズ制作も決まったと

またX社から連絡がありました。

なんと3作品抱えることに。。。

しかし私の中で「C」は絶対に断りたくないし、「A」もすでに作業中。

「B」だけは悪いけど何のゆかりもないので(しかもギャラも安かった…)、

どうにか「B」の作業を減らしてほしかったのですよね。

 

で、「B」のうち素材未到着のものについて、

「できれば他の翻訳者に頼めないか」

と問い合わせてみました。

あくまで「できれば」で、「やらない」と言ったわけではありません。。。

しかしこの申し出に対する担当者の回答が、

「分かりました。今担当されている分以外は発注を取りやめます。

信用に関わるので一度受けた仕事を放り出すようなことは二度としないでください」

という厳しいものでした。

 

 

メールでしたけど、本当に応えました。。。

まあ確かにおっしゃるとおりです。

でもさ、こっちも作業中止で振り回されてるし、被害者でもあるのよ。

作業中止に伴う補償金でもあれば、「B」は受けずに済んだのよ!

(キャンセルになった場合、作業した分はもちろん金額が発生しますが、

宙ぶらりん状態で翻訳者が待機している分の補償は出ません。)

 

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本当にフリーランスの立場の弱さを思い知りました。

あの時「B」を受注したのが大きな間違いだと今は分かります。

焦ってむやみに仕事を受けるべからず。

この時に得た教訓です!

 

しかし、このように厳しいお言葉を頂いたX社からは、

2年経った今もお仕事を受注しています。

なので、まあ一度の過ちでクライアントとの関係が切れるわけではないということも

伝えておきたいと思います。