フリーランス映像翻訳者の孤独LIFE

映像翻訳者になって早10年。仕事、育児、お金、孤独な引きこもり生活のいろいろ。

フリーランスの消費税問題 請求していいの?

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フリーランスという立場で仕事を請け負っている皆さま、消費税は請求していますか?

 

独立して長い人でも、消費税を請求できるのは課税業者(売上1,000万円以上の事業者)だけだと思っている人が少なくないようです。

 

 

また会社側も料金を提示する際に、税込か税抜かをはっきり示さないことが多いものです。

 

私自身も独立直後に取り引きした数社からは消費税のことなど何も言われませんでしたので、指定された料金そのままを請求していました。

 

 

ところが新規で大手の会社と取り引きして請求書を作成する時、

「消費税も請求してください」

と言われたのです。

 

これには驚愕&歓喜しました。

だって、消費税8%で10万円の仕事をした場合、

 

100,000円

 ↓

108,000円

 

8,000円増しになるのです!

8,000円あったら家族で焼き肉に行けちゃいます(笑)。

 

この税別の会社とばかり取り引きしていたある時、縁あって別の会社(以下、C社とします)から新規案件をいただきました。

 

C社も大手だったので、当然のように税別で請求書を作成しました。

その後、先方から何も指摘されることなく料金が振り込まれました。

 

しかし、C社に再度仕事を依頼された時に発注書が送られてきて、「消費税込」と書かれていたのです。

 

冷や汗ものでした。

最初の依頼の時も、先方は税込のつもりだったのかもしれません。。。

 

映像業界では大半の会社が、

フリーランス翻訳者は消費税を請求するものじゃない」

と考えているようです。

 

確かに翻訳者は物を仕入れたりはしませんから一見消費税とは結びつきにくいのですが、光熱費や通信費やCS視聴料など、我々が仕事で使用する経費すべてに消費税はかかっているのです。

 

つまり今後増税を迎えると、消費税を請求していないフリーランスは実質減益を強いられることになるわけです。

 

つまり本来、フリーランスに仕事を発注する会社側は、10万円で仕事を頼みたいなら、

 

10万円(消費税込)

ではなく、

作業代金92,593円、消費税7,407円=合計100,000円

 

として発注すべきなのです。

「消費税込」とされている時点で、下に見られている感が半端ないです。

 

しかし、フリーランスに消費税を請求させないという慣習が横行している中、

突然「今回から消費税を請求します」

とはとても言いにくいです。。。

 

実際のところ、私がこの10年で取り引きした10社弱の会社のうち、

「消費税を請求してください」と言ってくれた会社は1社のみです。

あとは、こっちから請求すれば払ってくれたというケース。

 

初めて取り引きする会社とは、まず「税込」「税別」の確認をすること。

また、「税別」で計算してもらえるよう交渉することも重要だと思います。

 

制作会社は、消費税を翻訳会社には払っているのに、個人の翻訳者には払っていないという事実。

もっとフリーランスは声を大にして消費税を請求する権利を訴えたい限りですが、そこはやはり労組のような組織がないので難しいところですね。。。

 

フリーランスとして正しい知識を身につけ、待遇改善に役立てていければと思います。